「惑星ストリームからエリクール2号星…、あなたたちが住んでいる星のことよ。世界と
言ったほうが通じやすいかしら? そこに移動するまでけっこう時間がかかるから。それ
までは、ここディプロから動けない事は言っておくわ。…何か質問は?」
「おい」
 質問は? と聞いたマリアの最後の言葉にかぶせるようにして、アルベルが声をあげた。
「どうしてこいつがここにいる?」
「それはこっちのセリフだよ!」
 隣にいるネルを指さすと、ネルもやっきになって怒鳴った。
「ディプロは客船じゃないのよ。つまり、部屋数は少ないということなの。部屋の数は有
限だし、私達クォークのメンバーの個室もあるわけで、あなたたちに提供できる部屋も限
られているというわけ。ちょうど、と言う言葉は不適切だけれど、戦死したメンバーの個
室が余っているから、あなたたちに提供できたんだけど、それもそう多くないのよ。つま
るところ、部屋数が少ないから我慢してちょうだい」
 長々と混乱するような説明をして、最後にマリアはそう言った。
 未開惑星と呼ばれる彼らにとって、ここディプロという宇宙船は未知の文明の乗り物で
まったくわけがわからないものだらけなのである。
 だから、どう反論しようにも、そちらの方で説明されると何にも言えなくなってしまう
のだ。
 実際には彼らのいう船とは基本のところは変わらなかったりするわけで、良い年齢の男
女を同室にする理由は、部屋数が少ないというだけでは成り立たなかったりするのだが。
 内心、マリアがおもしろがっているだけという事実はアルベルあたり、薄々感じとって
いるものの、施設の説明をたたみかけられては反論できないので。
 押し黙るしかなかった。

 プシュ
 空気が抜けるような音をたてて、マリアが出て行く。その後姿を何とも言えない気持で
見送る二人。
「チッ…」
 小さく舌打ちすると、アルベルはマリアを追うように部屋の出入り口を向かう。
「ちょ、ちょっと、どこへ行くんだい?」
「どこへでも良いだろうが」
 そう言い捨てて、アルベルはどこぞへと行ってしまった。
 一人部屋に残されたネルは所在なくうろうろしていたが、やがてため息をついてベッド
に腰掛けた。
 フェイト達の説明を聞いた時は一応、彼を信じたものの、どういうものかよくわからず、
遠い国だろうみたいな感覚だったのだが。
 再度フェイトと出会い、仲間になって彼らの世界とやらをこの目で見て。
 ネルの常識が覆った感覚がした。
 スフィア211とかいう建物の施設もたまげたが、ジェミティという娯楽施設に至って
もうわけがわからない。
 ディプロというこの乗り物内の施設もわからないものだらけで、触れたら爆発するんじ
ゃないかくらいにおっかなびっくりである。
 アルベルの方は先にこの船に乗っていたからなのか、平然としているのがまた癪だった。
 しかし、似た年頃の男と同室にされる事の不満はあったが、厳密に言えば違うものの、
同郷の者が近くにいるというのには、こういう環境にいると、実は内心ホッとしたりする
のであるが…。
 ふう…。
 ネルはため息をついた。
 まったくもって目まぐるしかった。
 唯一役にたてることというのが、戦闘だけというのが何とも言えなかった。
 あの後、フェイト達と別れた後。
 漆黒の団長アルベル・ノックスが姿を消したという話を聞いた。確認したかったのだが、
ネルも仕事がありそんなヒマはなかった。
 そして、フェイト達はまた表われた。新しい仲間を引き連れて。その中にアルベルもい
たというのは驚きだったが。
 クリフとマリアは相変わらずフェイトと一緒にいて、そして、新しい仲間の中にペター
ニで出会ったアミーナとよく似た女の子ソフィアと、色黒のよく動く可愛い女の子のスフ
レ。
 最初、微笑ましい気持で彼女達を見ていたネルであるが。
 フェイトとソフィアの距離を見て、なにか黒いものを自分の中に感じて、内心首をかし
げた。
 この気持はなんだろうか。
 それはまだわからない。
 もしかすると、この新しい環境が心労となっているだけかもしれない。
 ため息をつきながら、ネルはゆっくりベッドへと仰向けになる。
 天井を眺めながら、ネルはしばらくぼんやりとしていたが。やがて、ハッとなって起き
上がった。
 この部屋。ベッドが一つしかないのだ。
 慌てて、室内を見回した。
 ベッドの向かいに椅子が並んでいるのが見えた。そして、少しホッとする。アルベルは
あそこに寝かせておけば良いか。
「ここにいても仕方がないか…」
 自分たちの星につくのに時間がかかるというし、それまでにずっとこの部屋に閉じこも
っている事はあるまい。
 ネルはおっかなびっくりながらも、自動扉を開けて、この部屋を出た。


「おい、マリア」
「なに?」
 すごい勢いでキーを叩くマリアのうしろに、クリフが立っていた。さっきノックがして
どうぞ言ったらクリフがマリアの部屋に入って来たのだ。
「連中の部屋割り、どうなってんだ?」
「連中って、ソフィア達の事?」
 キーを叩く手を止め、マリアは振り返る。ソフィア、ネル、アルベル、スフレ、フェイ
トもそうだが、彼らはクォークメンバーではない。フェイトに関しては準備しておいたの
だが、その他の連中は飛び入りに近いので部屋割りでごたごたしたのだ。そして、今回は
ネルが新しく仲間になったので、マリアは彼女をどこに入れようか悩んだのだが。
「ああ。さっきアルベルの野郎がやってきて、寝間着にするもんねえかって、来たんだけ
どよ。ヤツがそういう事に気を使うって言うのも珍しいと思ってよ。誰かと同室にしたの
か?」
「……あの人、何も着ないで寝るの?」
 思わずそれを想像して、マリアは口元に手を当てる。
「俺もわりとパンツ一枚で寝るから、気持わかるんだけどよ」
 それを聞いて、マリアは顔をしかめた。
「そういう顔すんなよ。結構快適だぞ?」
「…………まあ…それはともかく。アルベルなら、ネルと同室にしたわ」
「へー。ネルとね……って、おい、大丈夫なのか!?」
 それを聞いて、クリフは目を丸くした。
「部屋数がないのよ。ネルが新しく入ったから、誰かと同室になってもらうより他ないわ。
あの部屋が残ってるけど、今から掃除するのすごく大変じゃない」
「ああ、あそこは確かにな…。でも、おい、マリア…。それはいくらなんでもよー。アル
ベルなら、スフレあたりとかと同室にしときゃ良かったじゃねえか」
「何かあった時にスフレじゃ無理よ。それに、あの人たちケンカばかりしてるから、たま
には良いかなと思って」
「いや…確かにヤツらケンカばっかしてるけどよ…いくらなんでもそれは…。むしろ俺は
スフレの方が安全だと思うぞ?」
「どうして?」
 マリアはきょとんとした顔で聞いてくる。その顔をながめて、クリフは男というもんが
どういうもんか説明したくなったのだが。
 そういえば、マリアはそういう事に関して疎かった。リーベルの気持に愉快なくらいに
気づかない。彼女自身がわりと潔癖だからスキは見せないのだが、男に対して無防備なと
ころがある。というか、知っているだけで、わかっていないのだろう。
 もし、リーベルが彼女を無理に襲うような事があれば、クリフは黙っているつもりはな
い。まあ、彼の性格からにしてそれはないだろうし、させないし、見てて面白いからほっ
たらかしにはしているが。そういう面が男にはある事をクリフはよく知っている。
 男と付き合った事がないから、どういうものか、よくわからないのだろう。だから、そ
ういう部屋割りを思いついたのだろう。
 まあ、アルベルがロリコンだったら、確かにスフレの方がよっぽど危ないのだが。おそ
らくそれは大丈夫だろう。彼の態度を見ていればむしろうざがっている。
「どうしてって…なあ。…その、で、おまえ、その部屋割りをどう思っているんだ?」
「どうって…。まあ、部屋数がないのが一番の理由だけど。それで多少仲良くなってくれ
ればケンカが減ってうるさくなくなるんじゃない? それがきっかけで付き合い出したら
面白そうよね。それになんのかんの言って彼、わりとフェミニストみたいじゃない」
 違う。それは違うぞマリア。
 クリフはどう説明したものやら困った。確かに、戦闘時などアルベルは女子供に対して
は気遣っているようだ。かなりの場面で助けたり護ったりしている。平常時だって、愛想
もクソもないが、確かにフェミニストと言えば、まあそう言えなくもない面もある。
 だがそれとこれとは別問題だろう。
 年頃の男女をあの狭い部屋にほうり込む事で、フェミニストを狼に変身させる事も可能
だ。というか、化けの皮をはがすようなものではないのか。アルベルとは、お互い口には
しないが、男として通じる所はお互いなんとなくわかる時がある。あれは化けの皮系だろ
う。
「おまえ、そりゃあその…」
「最終的には、ネルとアルベルの問題じゃない」
「……………」
 そんな事を言われて、クリフは押し黙った。
 確かにその通りだと思ったのだ。おそらくネルが本気で抵抗すれば、アルベルも手を出
さないだろう。そこまで鬼畜な男ではないだろうし。
 言われてみれば、ヤツらはケンカばかりしてうるさい。彼らの性格から考えればたとえ
くっついとしても、いちゃつくとは思えない。
「それに、二人ともエリクール2号星出身でしょ? 話題だって私たちと合わないだろう
し」
 畳み掛けられるように言われて、クリフも思わず納得してしまって。
「…そうだな。ほっとくか」
 そう言った。
 やっぱり彼も、面白そうだと思ったのだ。


「あ、こんにちは」
「やっほー! ネルちゃーん」
 ネルがディプロ内の食堂へ行くと、ソフィアとスフレがなにやらお茶を飲んでいた。
「それ、私にもくれるかい?」
「あ、はい。じゃ、待っててくださいね。用意しますから」
 にこっとほほ笑んで、ソフィアは早速席を立つ。フードレプリケータで紅茶を入れてい
るのだが、ネルにとってはそんな箱みたいなものから、食べ物が作り出される事が不思議
でならなかった。
「これから、ネルちゃんの星に行くんだよね? なんか、泊まりもしないで急いで戻っち
ゃったから、よくわかんなかったんだけど、エリクール2号星について、くわしく教えて
よ」
 無邪気な笑顔を見せて、スフレはネルをのぞきこむ。そういえば、自分が仲間になると、
慌てて変な場所を通ってジェミティとやらに行ったのだ。
「エリクール2号星っていうと、なんか変な感じがするけど、私の国の事を言えば良いの
かな?」
「うん。それで良いから聞かせてよ」
「私も聞きたいです」
 ソフィアは湯気をたてた紅茶をいれて、ネルにどうぞと差し出してくれた。軽く礼を言
って、ネルはちょっと考える。そして、簡単に自分の国の説明をはじめた。
「へー! あのお城に女王様がいたんだ。なんか素敵そうだなー」
「素敵なお方だよ」
 スフレが素直に喜んでいるのが嬉しくて、ネルも自国の女王を誇らしく思って、顔をほ
ころばせた。
「やあ、僕にもそれちょうだいよ」
 いつのまにか。フェイトがこの部屋に来ていた。
「あ、フェイト。じゃ、そこで座って待っててね」
 ソフィアはすぐに立ち上がって、ネルの時と同じように、フードレプリケータの前に立
つ。ネルも、料理はできるから用意してやりたいのは山々だが、ここでは勝手がわからな
さすぎた。
「フェイトはストレートティーで良いんでしょ?」
「うん。いつものやつで頼むよ」
「はいはい」
 ソフィアは慣れた手つきでお茶を用意して、はいとフェイトの前に置く。それらのやり
取りすべてが、長年の付き合いというヤツをかもしだしていて、ネルの内心はまた暗くな
りはじめた。
 しかし、それが何なのかよくわからなくて、ネルは自分で首をかしげながら、お茶に口
をつける。
「ん? どうした、スフレ」
「えー? フェイトちゃんとソフィアちゃんってさ、付き合い長そうだなと思ってさー。
どんくらいなの?」
 スフレも同じようなものを感じたらしく、口を少しとがらせながら彼ら二人を見た。す
ると、彼らは顔を見合わせて。
「どれくらいってもなぁ…」
「生まれた時から、かな。スフレちゃんも知ってるでしょ? 私のお父さんと、フェイト
のお父さんが同じ職場で働いてて、もうそこから付き合いがあるから…」
 そこまで古い付き合いだったとは。ネルは驚いた。
「あー、そういえば、ムーンベースのあの研究所で、フェイトちゃんのお父ちゃんとか映
ってたんだっけー」
 なぜか。スフレはつまらなそうに机に突っ伏した。
「ま、いいや!」
 気を取り直したように起き上がるスフレ。そして、ネルに向き直った。
「ね、ネルちゃん。続き続き! 続きを聞かせてよ!」
「あ、うん…。どこまで話したっけか…」
「女王様のところからだよー」
「ああ、そうだったね…」
「あ、そういえばさー。アルベルちゃんも同じ星出身なんでしょ?」
 続きをうながしていたくせに、急に話題を変えてきた。
「国は違うよ。戦争してたけどね」
「え!? 本当!?」
「本当だよ」
 フェイトが相槌をうつ。
「そうなんだー…。なんか、サツバツとしてたのねえ…。それがどうしてお友達になって
るの?」
 アルベルに向かって「お友達」など甚だ似合わない言葉だが、今回はあえて無視する事
にして。
「まあ、色々あったんだよ…」
「そうだね。色々あったんだ。考えてみれば、不思議な縁ってヤツなんだろうな。アーリ
グリフ軍の敵将が仲間になっているなんて」
「そうだね」
ネルは複雑な気分ながらも頷く。あんなに嫌って憎んでいた男と、旅を共にするなど、
あの頃からは想像もつかない。
「てきしょうって、アルベルちゃん、軍人さんだったのかな?」
「だったのかなじゃなくて、軍人だよ」
「そうなんだー! あ、じゃあもしかしてさ、アルベルちゃんとこの国の軍人さんって、
みんなあんな格好?」
「ぶっ」
 スフレの言葉に、フェイトは飲んでいたお茶を吹き出した。アレをアーリグリフの軍服
などにした日には、むしろ良識を疑ってしまう。
「そ、そんなわけないだろう! あんな格好あいつだけだよ。そもそもあいつの国って寒
いんだよ? すっごく。雪降ってる時期の方が長いくらいの国なんだから」
 慌ててネルが説明する。アーリグリフ国の軍人全員があんな格好をしているなんて、目
眩がしそうな光景だ。
「へえええ。雪かあ。いいなあ、アタシ、雪ってほっとんど見た事ないんだよね」
「私もないなー。寒くて冷たいんだよね」
「熱い雪なんかないだろう」
「そ、そうだけど」
 フェイトの言葉に、ソフィアはちょっと頬をふくらませた。
「雪かぁ…。よし! アルベルちゃんに聞いてこようっと!」
 スフレは拳を握り締めて立ち上がると、足取りも軽くこの部屋から出て行った。
「あいつ、人見知りしないよな…」
 彼女の後姿を見送って、フェイトがつぶやいた。
「私も驚いたよ。あのアルベル相手に物怖じしないで突っ込んでいくんだもの…」
 肘をついて、ネルもスフレが出て行った扉を見る。
「すごいなあ、スフレちゃん。ここだけの話だけど、初めて会った時、あの人のこと、そ
の、ちょっと怖いと思ったんだよね…。近寄りがたいっていうか…」
「それが普通だよ」
「そうだね。それが普通だね」
 ソフィアのアルベルの人物評にフェイトとネルは即座に頷いた。
「近寄りがたいって言えば………」
 急にソフィアは彼らにしかわからない話をはじめてしまい、ネルは口をはさめなくなっ
てしまった。
 無言で、お茶をすすり、彼らの会話を聞いている。
 こういう時の疎外感はどうしようもないと思いつつも。心にうずまくこの暗い感情は何
だろうか。
 どうせ聞いててもわからないので、ネルはゆっくりと考えてみる。
「もう、フェイトってば!」
 少し口をとがらせて、ソフィアはフェイトを肘でつつく。
 その距離がとても近くて。
 それを見て、ネルはこの暗い感情が何か思い当たった。
 嫉妬だ。
 それがわかった途端。ネルは思わずため息をついていた。なるほど、自分でも気が付か
なかったけど、そういう事だったのか。
 強くはないけれど、ちくちくと刺激してくるこの感情は気持の良いものではなくて。
 ネルはお茶を飲み干した。
「ありがとう。美味しかったよ」
 ほほ笑んで見せるのは大人の余裕と言い聞かせ。ネルは席をたった。
「どこか行くんですか?」
「ちょっとね。少し疲れたから寝てくるよ」
「あ、はい」
 軽く手を振って、この部屋を後にする。
 歩きながら、ネルはぼんやりと考える。自分がフェイトを好きだったとは気が付かなか
った。もちろん、普通に好きか嫌いかで言えば好きなのだが、恋愛感情込みの好きがあっ
たとは。
 あのとき、フェイト達について行きたいと思った感情は、これが原因だったのだ。あの
後、心にぽっかりと穴が空いたように寂しかったのも、このためか。
 しかし、自分も鈍いものだ。いまさらになって気が付くとは。
 ネルは歩きながら腕を組む。
 ソフィアがフェイトの事を好きなのは見てとれる。自分の事は鈍いネルだが、他人の事
となれば結構わかるものだ。というかソフィアがわかりやすいのだが。
 そして、ネルはソフィアと張り合う気があるかというと、実のところ、あんまり無かっ
た。
 勝ち目がなさそうだというのもあるけど、そこまでしてフェイトのそばにいたいとはち
ょっと思わないからだ。
 となれば。
 そこまで好きというわけでもないらしい。
 自分で自分の心を分析しながら、ネルは廊下を歩く。
 いやもちろん、そばにいられれば、それに越した事はないのだけれど。
 そこまで考えて、苦笑して、首を振った。
 らしくないや。
 この船を見ればわかるように、彼と自分は住む世界が違いすぎた。いずれ、別れる時が
くるだろう。それを思うと寂しいものの、仕方がないとどこか冷めた感情があった。
 寂しいけれど、仕方ないね。
 そこまで結論づけて。ネルは自分たちが割り当てられた部屋の前に立った。
 そこで、はたと立ち止まる。
 開け方を忘れたのだ。

「だからー。ここを、こうしてさー!」
「やめろと言っとるだろーが! だから、いじくんな!」
「もー。せっかく美人なんだから、もっと工夫をだねー」
「しなくていい!」
 廊下でにぎやかにアルベルとスフレが、じゃれあい(?)ながら歩いてくる。
「ん? どうしたてめえ」
「どしたのネルちゃん? そんな顔して」
 自分はそんなに悲壮そうな顔していたのだろうか。
「ここの扉って…どうやって開けるんだい?」



                                                              to be continued..